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『日テレマニア向けドラマの1つの極。』
不幸をギャグにしてるけど、たんなるコメディともいえなかった。バッド・エンドではないものの、望みが結実するようなハッピーエンドでもなく、物語は小さな喜びのなかで終わってしまいました。また、不幸なのは主人公だけではなく、登場人物のそれぞれが、人には見せない不幸を抱えもって生きていました。コメディ・タッチではあったけど、そこはかとない人生のさみしさや切なさに覆われているような、ひとことでは言い表せない作品。老いや死といった、ドラマでは解決し得ない問題がストーリーの正面に襲いかかり、その安定性が激しく動いていく終盤の部分などは、見ている側の感性も大きく揺さぶられた。
それでも、ラスト部分で少女時代のヒロインが、大人の自分に向かって「だいすきよ‥」と告げるシーンでは、涙を抑えられませんでした。
福田真由子ちゃんの起用には、『てるてるあした』や『白夜行』など他作品へのオマージュも感じられましたが、それらにもまして、この作品では、彼女の演技のセンスの鋭さが存分に発揮されています。